エステサロンなどで下記のような声をかけられたことはありませんか?
「リンパが詰まっていますね」
「老廃物が溜まっているのでリンパをしっかり流します」
中には、聞き流している方もいるかもしれませんが、流したリンパは一体どこへ行くのか気になっている方もいるかもしれません。
そこでここでは、リンパマッサージで流した老廃物の行方やリンパの正しい流し方を解説します。
Contents
リンパ・リンパ節とは
そもそも、リンパやリンパ節とはどのようなものなのでしょうか?
リンパとは、一般的に「リンパ液」を指します。
リンパ液は、無色〜淡黄色の透明の液体で、タンパク質とリンパ球を豊富に含んでいるのが特徴です。
細胞から出た老廃物や余分な水分、体内に侵入した細菌やウイルスをリンパ節に送ることが、リンパの役割となっています。
一方、リンパ節とはリンパ液が流れているリンパ管をつなぐ小さな器官を指します。
代表的なリンパ節とその場所は、以下の通りです。
- 腋窩リンパ節:脇の下
- 鼠径リンパ節:足の付け根
- 耳介後リンパ節:耳の後ろ
- 顎下リンパ節:顎の下
- 膝窩リンパ節:膝の裏
- 肘リンパ節:肘の裏
リンパ節は、細菌やウイルス、老廃物などの有害物質をろ過する「関所」のような役割があり、上記以外にも体内に700〜800ほどあると言われています。
リンパの流れ方
リンパは、体の末端から心臓へ向かって一方向に流れるのが特徴です。
腋窩リンパ節や鼠径リンパ節など、それぞれのリンパ節に集まった老廃物は、デコルテ部分(鎖骨の下)に流れ、最終的に血液と合流し、心臓へと送られます。
リンパの流れの中で、最も重要な部分はデコルテだと言っても過言ではありません。
デコルテ部分がむくんでいたり、凝り固まっていたりすると、リンパの全体の流れが悪くなります。
鏡を見たときに、以前より首が短く、鎖骨が埋まっているように感じた場合は、リンパの流れが悪くなっているかもしれません。
デコルテ部分が詰まっていると、老廃物が体内に残り、手足のむくみに繋がることもあります。
リンパマッサージで流した老廃物の行方
リンパマッサージで流れた老廃物の行き先は、腎臓です。
リンパ節に集まった老廃物はデコルテ部分に流れ、血液と合流し、心臓へ送られると前述しました。
リンパ節にあるリンパ球やマクロファージといった白血球は、細菌やウイルス、老廃物のほとんどを破壊します。
リンパ節にある白血球が処理しきれなかった老廃物が、血液の流れに乗り腎臓へと送られる仕組みです。
腎臓では、血液の中にある不要な物質をろ過し、尿を産生することでろ過した物質を体の外へ排出します。
腎臓の働きにより、過剰な水と老廃物を体の中から排出できるというわけです。
リンパの流れが滞るとどうなる?
リンパの流れが滞ると、体に以下のような影響を及ぼします。
- 肌荒れ
- むくみ
- 冷え性
- 肩こり
- 頭痛
- 便秘
- 疲労感
- 免疫力の低下
- セルライトの増加
- 肥満
など、このようにリンパの流れが滞ると、さまざまな不調が出てくるため、正しい方法でリンパの詰まりを解消することが大切です。
リンパの流れをよくする5つのセルフケア
ここからは、リンパの流れをよくするセルフケアを5つ紹介します。
どの方法も簡単にできるものばかりのため、ぜひ参考にしてみてください。
- 基本ケア
- リンパマッサージ
- リンパ促進運動
- 着圧アイテム
- シャワーでリンパ流し
基本ケア
まずは、リンパが流れる土台を作りましょう。
土台が整っていないと、セルフケアをしても効果が現れにくいです。
毎日少しの時間だけで良いので、基本ケアから始めてみてください。
具体的な方法は、以下の通りです。
- 顎の下に両手を当て、優しく振動を与える(約10秒)
- 二の腕の後ろあたりを反対の手で軽く揉みながら、手のひらを前に向けて振動させる
- 左右交互に行う(各10秒)
- 二の腕から細かく左右に揺らして振動を与える※左右交互に行う(各10秒)
- 鎖骨に手を添え、肩を上下前後に動かす(4往復)
- 肩に手を当て、鎖骨と肩甲骨を一緒に動かすように肩を大きく回す(4回×2セット)
- 首を両手で優しく包み、顎を少し上げ、目線を上にしたまま優しく振動を与える(5秒×2セット)
一連の流れを、起床後と就寝前に1回ずつ行うことで、リンパの流れが改善しやすくなります。
リンパマッサージ
次に、水分の溜まりやすい下半身を中心に行うリンパマッサージを紹介します。
①鼠径部をほぐす
足を伸ばして床に座ります。
両手を重ねて鼠径部に当て、円を描くように5回流しましょう。
②太ももの内側をほぐす
太ももの内側をほぐし、鼠径部に向かって流します。
③太ももの外側をほぐす
内側をほぐしたら、太ももの外側をほぐします。
外ももの付け根まで流したら、そのまま内側に流しましょう。
④ふくらはぎをほぐす
ふくらはぎを両手で包み、下から上に向かってほぐします。
くるくる回しながら流しましょう。
⑤足全体をほぐす
足首から鼠径部に向かって、足全体を流してください。
足のリンパマッサージでは、足の付け根にある「鼠径リンパ節」へ流すのが重要です。
特に、足の内側にはリンパ管が多く通っているので、丁寧にほぐしましょう。
また、セルフマッサージをする際には、無理な力を加えずクリームやオイルを使って、優しく流してください。
リンパ促進運動
腹式呼吸や肩回しなど、リンパの流れを促進する運動をしましょう。
腹式呼吸をすることで太いリンパ管の流れがよくなり、肩回しをすることでリンパ液が静脈に合流しやすくなります。
腹式呼吸をする際は、両手をお腹の上に置き、お腹が膨らんでいるのを確認しながら行うと効果的です。
また、ウォーキングやホットヨガをすると基礎代謝が上がり、リンパが流れやすくなるので一緒に取り入れてみましょう。
着圧アイテム
レギンスや着圧ソックスなどの着圧アイテムは、リンパの流れを促進すると言われています。
「着圧ソックスを使うと足がスッキリする」と感じたことはありませんか?
それは、着圧ソックスがポンプ機能をサポートしているからです。
足首から上に向かって圧力をかけることで、足に溜まった血液やリンパ液が心臓に戻りやすくなり、むくみ軽減に繋がります。
さらに、リンパの流れをスムーズにして老廃物の排出を助ける効果も期待できます。
着圧アイテムは様々なシーンで活用でき、日中はもちろん、就寝時にも適したものがあります。
自分に合った正しいサイズの着圧アイテムを選び、適切な方法で使用しましょう。
シャワーでリンパ流し
温かいシャワーをデコルテ部分に当て、リンパの流れを活性化します。
デコルテ部分を温めたら、つま先・足首・膝裏・太もも・股関節に向かってシャワーを当てましょう。
続いて、指先・手首・肘・脇の下に向かってシャワーを当て、リンパの流れを促進します。
最後に、お腹周りをシャワーで温めたら終了です。
シャワーの水圧により血管やリンパ管が収縮し、血液やリンパ液の流れが良くなるでしょう。
シャワーでリンパ流しをしたあとは、38℃〜40℃の湯船に20分ほど浸かってください。
こうすることで、体の芯から温まって新陳代謝が活発になり、老廃物が体の外へ排出されます。
入浴後は、体内の水分量が不足するため、水分補給を忘れずに行いましょう。
リンパマッサージは夜がおすすめ
リンパマッサージをする最適なタイミングは、夜だと言われています。
なぜなら、就寝前に横になることで重力の影響を受けにくく、リンパが足から心臓の方に流れやすくなるからです。
日中は、先ほど紹介した基本ケアやリンパ促進運動、着圧アイテムを活用し、無理なく続けられるペースでリンパケアをしましょう。
プロによるリンパドレナージュ
毎日のセルフマッサージも大切ですが、プロによる施術もおすすめです。
みなさんは、「リンパドレナージュ」という言葉を聞いたことはありますか?
リンパドレナージュは、フランス語で「リンパ排出」という意味を持ちます。
日本では、「ドレナージュ」という言葉に聞き馴染みがないため、エステサロンでは「リンパマッサージ」と表現することもあります。
プロによるリンパドレナージュを受けることで、自分の手では届きにくい場所のマッサージもできますし、何より深いリラクゼーション効果を期待できます。
毎日頑張っているご褒美として、ぜひプロによる施術を受けてみませんか?
まとめ
今回は、リンパマッサージで流した老廃物の行方やリンパの正しい流し方について解説しました。
基本ケアやリンパマッサージ、リンパ促進運動、着圧アイテムの利用、シャワーを使ったリンパ流しなど、自分でできるケア方法がたくさんあります。
ぜひ、毎日の習慣に取り入れてください。
また、「エステティックサロン ブルームーン」では全身のリンパマッサージを行っています。
道具を一切使わないオールハンド施術が特徴です。
直接手で触れることで、普通なら見過ごされてしまうような些細な違いも見過ごしません。
疲れやむくみ、冷え性などといった疲労の根本的な部分の解消をしたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。